サンマ漁獲量制限は？NPFC会議と資源管理の現状（2025年）？NPFC会議、漁獲枠削減と資源管理の行方

それでは、まず現状の漁獲量制限について、詳細を見ていきましょう。

サンマとマサバの漁獲量制限

2025年のNPFC年次会合では、マサバとサンマの漁獲量制限が決定されました。

マサバの資源評価が合意され、サンマはHCRによりTACが削減されました。

北太平洋漁業委員会結果報告サバやサンマの漁獲枠削減も不十分庶民の食の未来に暗雲

✅ 2025年の北太平洋漁業委員会（NPFC）年次会合では、マサバとサンマの総漁獲可能量（TAC）が削減されました。マサバについては、初めての資源評価結果が合意されましたが、TACの削減は不十分で、資源回復への不安が残ります。サンマについては、漁獲制御ルール（HCR）によりTACが10％削減されました。

✅ マサバのTACは、日本の政府代表団が50％削減を提案したものの、最終的には29%減の7.1万トンに。一方、サンマのTACは、HCRに基づき10％削減されました。

✅ 今回の年次会合では、マサバの資源評価結果が合意されたこと、サンマのTACがHCRにより削減されたこと、IUU（違法、無規制、無報告）漁業対策が進展したことが主な成果です。しかし、マサバのTAC削減は不十分で、資源回復への不安が残ります。

さらに読む ⇒ジャパン出典/画像元: https://www.wwf.or.jp/activities/activity/5954.html

マサバのTAC削減は、資源回復に十分とは言えず、今後の動向が注視されます。

サンマについては、HCRによる制限とIUU対策の進展が見られました。

2025年3月24日から27日にかけて開催された北太平洋漁業委員会（NPFC）年次会合では、マサバとサンマの漁獲量制限について議論が行われました。

マサバについては、初の資源評価結果が合意され、TACが29％減の7.1万トンに削減されました。

しかし、WWFなどのNGOは、資源回復には不十分だと主張しており、庶民の魚の未来に不安が残る結果となりました。

一方、サンマについては、漁獲制御ルール（HCR）に基づき、TACが10％削減されました。

IUU漁業対策については、洋上転載時のオブザーバー乗船義務化の詳細が合意されるなど、進捗が見られました。

サンマの深刻な不漁は、外国漁船による公海での先獲りが大きな要因です。

特に2000年以降、中国や台湾等の漁船が日本の漁獲期前に大量にサンマを捕獲している状況です。

今回の会議での結果は、将来の食卓にも影響がありそうですね。特にサンマの資源管理は、早急な対応が必要ではないでしょうか。

サンマ漁獲枠の現実

深刻な不漁に苦しむサンマ漁について、漁獲制限の議論がされています。

政府は、国際会議で国や地域別の漁獲制限を提案しています。

サンマ漁：深刻な不漁続き国際会議で漁獲制限提案へ

公開日:2018/07/30

✅ 深刻な不漁に苦しむサンマ漁に対し、政府は国際会議「北太平洋漁業委員会（NPFC）」で、国や地域別の漁獲制限を提案する。これは、公海におけるサンマの乱獲を抑制するための措置である。

✅ 近年、中国や台湾が日本やロシアの排他的経済水域（EEZ）手前の公海で操業し、漁獲量を増やしている一方で、日本の漁獲量は過去20年で約7割減少している。

✅ 日本はサンマの漁獲量を伸ばしてきた中国などの反発を予想しつつ、ロシアと協力し、議論を主導していく方針を示している。

さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20180701/k00/00m/020/037000c

サンマの漁獲枠は現実的ではありません。

資源管理の強化が課題です。

外国漁船による先獲りも問題となっています。

北太平洋漁業委員会（NPFC）は、2023年、2024年のサンマ漁獲枠を25万トンに設定しましたが、実際には2022年の漁獲量は10万トン程度であり、設定された漁獲枠は現実的ではありません。

また、日本の漁獲枠の多くが、サンマの実際の漁獲量が少ない排他的経済水域（EEZ）に設定されているため、実質的な資源管理には疑問が残ります。

漁業関係者からは、外国漁船による先獲りの禁止や、一時的な禁漁による資源回復の必要性が訴えられています。

しかし、資源研究者の間では、禁漁の有効性については議論があり、具体的な対策は今後の課題となっています。

日本の漁獲枠が少ないのは残念ですね。漁獲枠の設定が、実際の漁獲量に合っていないのは、問題だと思います。