日中関係の現状と今後の展望？〜首脳会談、経済協力、台湾問題を中心に〜2024年10月、日本と中国の首脳会談から読み解く、両国の思惑と今後の関係性

全人代と台湾政策の再確認

3つ目のテーマは、中国の台湾政策です。

全人代での李強首相の発言から、中国の台湾に対する姿勢を探ります。

独立反対、祖国統一」全人代で李強首相強調 経済面での取り込み図る方針維持か 「平和的統一」文言消え警戒する声も

✅ 中国の李強首相は、全人代で台湾との統一への意欲を改めて示し、「台湾独立」に反対する姿勢を強調した。

✅ 昨年まで使われていた「平和的統一」という文言が今回は消え、台湾では中国の姿勢に対する警戒感が強まっている。

✅ 中国は経済的な優遇と圧力を使い分け、台湾の取り込みを図るものとみられ、国防予算の増額も発表された。

さらに読む ⇒TBS NEWS DIG出典/画像元: https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/1037121?display=1

中国は、台湾との統一を強く望んでおり、その姿勢は以前よりも強硬になっています。

台湾に対する、様々なアプローチについても言及がありました。

中国では、第14期全国人民代表大会（全人代）第3回会議と全国政治協商会議が開催され、台湾政策に関する報告が行われました。

李強首相は、台湾との「統一」を断固として推進し、中華民族の復興のために台湾の人々と協力する意向を表明。

昨年よりも強硬な姿勢を示し、報告から「平和的」という表現を削除しました。

また、台湾の同胞との協力という表現を追加し、文化や宗教を含む交流を通じて台湾の人々を取り込む戦略を強化する意図が示唆されています。

一方、王滬寧主席の活動報告では両岸関係への直接的な言及は避け、統一戦線組織の役割に言及しました。

中国は、台湾を取り込むために、経済的な圧力だけでなく、文化的なアプローチも強化しているようですね。台湾の反応が気になります。

反国家分裂法20周年と台湾の対応

最後に、中国が「反国家分裂法」制定から20年を迎えたことを受け、今後の台湾情勢について考察します。

中国、対台湾で硬軟両様の構え 反国家分裂法20年、米にらみ

公開日:2025/03/08

✅ 中国が、対台湾武力行使に法的根拠を与える「反国家分裂法」制定から20年を迎えた。

✅ 中国の李強首相が、全人代で政府活動報告を行った。

✅ 記事は、台湾問題に関する中国の動向を伝えている。

さらに読む ⇒nippon.com出典/画像元: https://www.nippon.com/ja/news/kd1270982207056904327/

中国は、台湾への武力行使も辞さない姿勢を改めて示唆しており、台湾側は警戒を強めています。

国際社会の反応も注目されます。

中国は、台湾への武力行使を可能にする「反国家分裂法」制定20周年を迎え、硬軟両様の姿勢を示しています。

中国共産党（中共）の幹部は「台湾独立」への反対と祖国統一への決意を表明し、開会中の全人代では、独立派と見なす民進党政権への圧力を強めています。

李強首相は政府活動報告で、台湾独立派に反対しつつ、両岸交流の制度構築に言及しました。

福建省は台湾企業の誘致を促進するなど、融合発展モデル区としての政策を推進しています。

これに対し、台湾の大陸委員会は、中国の「反国家分裂法」を非平和的な悪法と批判し、中華民国の主権を損なおうとする試みだと非難。

民主主義陣営との連携を通じて、中国による台湾併合に反対する国際的な意志を示していくと表明しました。

台湾側は中国の「統一戦線工作」と、反国家分裂法に基づく動きを警戒しており、同法を背景とした威嚇の可能性も懸念しています。

中国の強硬姿勢は、台湾だけでなく、周辺国にも影響を与えかねません。国際社会がどのように対応するのか、注視する必要がありますね。

今回は、日中関係の現状と課題、そして台湾問題を中心にお伝えしました。

今後の両国の動きから目が離せませんね。