ウクライナ支援から見える日本の役割とは?(支援額・地雷除去・外交戦略)?日本のウクライナ支援:支援の現状と課題
2022年のロシアによるウクライナ侵攻。日本は多額の支援で貢献し、地雷除去支援という独自の強みも活かしています。国際協調を牽引し、国際社会の結束に貢献。しかし、今後の支援には、国民の理解を得られる明確な政策ビジョンと、日本の国益に繋がる「国是」としての位置づけが不可欠です。復興を見据えた日本の戦略とは?
💡 日本は、ウクライナに対し、人道支援から復旧・復興支援まで多岐にわたる支援を実施しています。
💡 地雷除去支援は、日本の強みを生かした重要な分野であり、カンボジアとの連携も進んでいます。
💡 日本は、国際社会との連携を通じて、ウクライナの平和構築に貢献しています。
本日は、ウクライナ支援における日本の取り組みについて、多角的に見ていきましょう。
まずは、ウクライナ情勢の簡単な振り返りから始めます。
侵略の始まりと国際社会への衝撃
なぜウクライナ侵攻は起きた?背景にある出来事は?
1994年からの緊張と、2022年のロシア全面侵攻。
2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、国際社会に大きな衝撃を与えました。
この侵攻に至るまでの歴史的背景、そしてその後の国際社会の動きを振り返ります。
公開日:2025/03/09

✅ ウクライナのゼレンスキー大統領は、停戦後の安全保障を求めており、その背景には、1994年のブダペスト覚書でウクライナに残された核兵器放棄に関して「安全の保証」が盛り込まれなかったことへの懸念がある。
✅ ソ連崩壊後、米国は核保有国の増加を望まず、ロシアを核兵器の「後継国」とし、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンに対して自国領土内の核兵器廃棄と運搬手段の廃棄を求めた。
✅ ブダペスト覚書交渉の焦点は、ウクライナの経済状況下での核兵器廃棄費用、そして「安全の保証」ではなく「約束」という文言になったことだった。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20250308/k00/00m/030/105000cブダペスト覚書とその後の経緯は、国際的な安全保障のあり方を問い直すきっかけとなりました。
核放棄後のウクライナに対する安全保障の欠如は、非常に重要な点です。
時は2022年、ロシアによるウクライナ全面侵攻が始まり、国際社会は大きな衝撃を受けました。
この侵略に至るまでには、1994年のブダペスト覚書、2014年のクリミア併合、ドンバス戦争、そしてミンスク合意(1、2)といった出来事があり、ロシアとウクライナの関係は長きにわたり緊張状態にありました。
2022年2月24日の全面侵攻開始後、当初はロシア軍が優勢に進軍しましたが、ウクライナ軍の反撃により戦況は変化し、2023年にはウクライナ軍の反転攻勢が始まりました。
2024年8月には、ウクライナ軍がロシアのクルスク州に侵入し、ロシアが奪還を発表するなど、戦闘は激化の一途を辿っています。
今回の侵攻は本当に衝撃的でしたね。歴史的背景を知ると、さらに複雑な状況だと感じます。
日本のウクライナ支援:規模と現状
日本はウクライナ支援で何位?その額は?
5位、91.1億ユーロ超を支援。
日本は、ウクライナに対して様々な支援を行っています。
その支援内容や規模、そして現状について、詳しく見ていきましょう。

✅ 日本はウクライナに対し、侵攻直後の2022年3月から人道支援を開始し、これまでに総額76億ドル(約1兆400億円)の支援を行っている。
✅ 岸田首相は2023年3月にキーウを訪問し、ゼレンスキー大統領に対し、地雷・不発弾対策、インフラ整備、農業復興などを目的とした約640億円の支援を約束した。
✅ 支援額の増加は、当初の避難民支援から、戦線拡大によるインフラ被害の深刻化、ウクライナの復旧復興へのニーズの高まりなど、ウクライナの状況変化に対応した結果である。
さらに読む ⇒北海道新聞デジタル出典/画像元: https://www.hokkaido-np.co.jp/article/845739/日本の支援額は、国際的に見ても上位に位置しており、その規模は着実に拡大しています。
支援の対象も変化しており、今後の動向が注目されます。
日本は、この事態に対し、ウクライナへの支援を表明しました。
その支援は人道支援から復旧・復興支援まで多岐にわたり、2022年3月以降、121億米ドルを超える支援をコミットしました。
キール世界経済研究所のデータによれば、2022年1月24日から2024年6月30日までの支援総額は91.1億ユーロとなり、米国、ドイツ、英国、フランスに次ぐ5位の規模を誇ります。
GDP比で見ると31位となり、支援額の評価は様々ですが、日本はウクライナ支援において重要な役割を担っています。
日本がこんなに積極的に支援しているとは知りませんでした。金額の多さにも驚きました。
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ウクライナ復興へ、日本の地雷除去支援が光る。技術と外交力で国際協調を牽引!国民理解を深め、国益に繋がるビジョンを示せ。