酒井順子の金沢一人旅、何が彼女を変えた?金沢ひとり旅、憧れと現実、そしてその先
高校3年生の春、卒業旅行で金沢へ一人旅に出た酒井順子氏。憧れの地での大人の旅を夢見るも、18歳の彼女には旅のスキルも孤独への耐性も足りなかった。雪のない兼六園、観光客向けの夕食、シングルルームの風呂…期待外れの旅に「つまらない」と落胆。しかし、この経験が日本海への興味を深め、『裏が、幸せ。』へと繋がる。過去の自分に伝えたい「諦めずに旅を続けて」という想いと共に、旅の成長と魅力を描くエッセイ。

💡 酒井順子氏の高校時代の金沢ひとり旅の経験を通して、旅行における自己発見と成長を描きます。
💡 金沢の文化と食をテーマにした旅で、旅の楽しさと、旅のスキル不足による苦悩を伝えます。
💡 コロナ禍の一人旅から得られた学びと、その後の日本海への興味へと繋がるエピソードを紹介します。
旅の始まりから現在に至るまで、酒井順子さんの金沢ひとり旅を追体験します。
彼女が旅を通して何を得て、何に気づいたのか、見ていきましょう。
憧れの金沢へ - 旅への序章
酒井順子が卒業旅行で金沢を選んだ理由は?
大人びた金沢の雰囲気に憧れたから。
酒井順子さんの金沢への憧れと、初めてのひとり旅への出発までの道のりをご紹介します。
五木寛之さんの作品への憧憬と、北陸新幹線がない時代の旅路について触れます。

✅ エッセイストの酒井順子氏が、高校3年生の春休みに初めて金沢への鉄道ひとり旅を計画し、五木寛之作品に憧れて金沢の大人な世界に触れたいという思いがあった。
✅ 北陸新幹線がない時代で、米原駅での乗り換えにドキドキしながらも特急しらさぎで金沢に到着。兼六園の雪吊りを期待するも雪はなく、ひとり旅の寂しさを感じながら、金沢名物のゴリと治部煮を味わった。
✅ 当時の酒井氏は、ガイドブックを頼りに観光客向けの料理屋で食事をするなど、現在の自分であればもっと色々なことができるのに、と思い返している。
さらに読む ⇒たびよみ|知るほど旅は楽しくなる。国内、海外のスポットを再発見出典/画像元: https://tabiyomi.yomiuri-ryokou.co.jp/article/002268.html当時18歳の酒井順子さんが抱いた期待と、初めてのひとり旅での体験は、後の彼女に大きな影響を与えたことがわかります。
エッセイストの酒井順子氏は、高校3年生の春休みに、卒業旅行として金沢への一人旅を決意しました。
幼少期には電車に乗るのも困難だった彼女が、宮脇俊三の『時刻表2万キロ』と五木寛之の作品に影響を受け、金沢の大人びた雰囲気に憧れを抱いたのがきっかけでした。
宮脇俊三氏や五木寛之氏の影響で旅行を決意するあたり、旅への憧れと、そのための準備の熱意が素晴らしいですね。僕も色々な本に影響を受けて旅に出た経験があるので、とても共感できます。
初めての金沢 - 期待と現実の狭間で
金沢旅行、何が物足りなかった?期待と現実のギャップ?
出会いなし、積雪なし、一人旅の寂しさ。
金沢での実際の体験を通して、酒井順子さんが感じた期待と現実のギャップ、そして旅の楽しみ方について焦点を当てます。
金沢の発酵食や茶屋街の風景を通して、彼女の心情に迫ります。

✅ 作家の酒井順子さんが金沢を訪れ、加賀の風土と人々の暮らしに根付いた発酵食をテーマに食べ歩き、その魅力を再発見する一人旅を楽しむ。
✅ 醤油醸造で知られる大野町では、ヤマト醤油味噌を訪れ、発酵食品を使ったランチを堪能し、蔵を見学。身体の内外から発酵の力を感じる。
✅ 金沢の茶屋街・主計町では、光と影のコントラストが美しい路地を散策し、作家・泉鏡花の作品を彷彿とさせる坂道を歩き、金沢の魅力を再認識する。
さらに読む ⇒ノジュール出典/画像元: https://nodule.jp/info/ex20191001/旅先での経験を通して、理想と現実のギャップに直面し、孤独感を感じた酒井順子さんの心情が伝わってきます。
旅のスキルや準備の大切さを感じますね。
北陸新幹線がない時代、酒井氏は国鉄のパック旅行を利用して金沢を目指しました。
米原駅での乗り換えに戸惑いながらも、雪景色を期待して到着した兼六園では積雪はなく、一人旅の寂しさを感じました。
夕食時には、観光客向けの料理屋で少量のごりと治部煮を食べるも、旅番組のような出会いや、五木寛之的な大人の世界を期待していた彼女は、誰とも話すことなく、シングルルームの風呂で「つまらない」と感じていました。
旅先で期待していた体験が得られなかった時の、あの「つまらない」という感情、すごくよく分かります。事前の情報収集や、旅のテーマ設定って大事ですよね。
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18歳、ひとり旅に挫折した著者が金沢で再起!孤独に耐えられなかった彼女が、日本海側の魅力に目覚め、エッセイ本出版へ。過去の自分に贈る、旅の力。