タリバン台頭と女性の人権制限、アフガニスタンの混迷は？タリバンのアフガニスタン再支配と国際社会の対応

それでは、まずタリバンの台頭とその歴史的背景について詳しく見ていきましょう。

タリバンの台頭と政権奪還

アフガニスタンにおけるタリバンの台頭は、国際社会に大きな影響を与えました。

9.11テロも、タリバンの行動が大きな要因となっています。

解説】タリバンとは何者か米軍撤収のアフガニスタンで復権

公開日:2021/08/16

✅ タリバンは、1990年代にパキスタン北部で出現し、アフガニスタンで勢力を拡大し、2001年に米軍に追われたが、2021年に再び権力を掌握した。

✅ タリバンの台頭には、パキスタンとサウジアラビアの支援、厳格なイスラム法の導入、そしてムジャヒディーンの横暴に対する不満が背景にある。

✅ タリバンは過去に、テレビや音楽の禁止、女性の権利制限、仏教遺跡の破壊などを行い、国際的な非難を浴びた。また、パキスタンでも影響力を行使した。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-58229643

タリバンの台頭は、複雑な要因が絡み合っていますね。

特に、パキスタンやサウジアラビアの支援が影響を与えた点は重要です。

1990年代初頭、旧ソ連軍撤退後の混乱の中で、パキスタン北部でタリバンが出現しました。

パシュトゥーン族を主体とするイスラム教スンニ派の強硬派であるタリバンは、平和と治安、そして厳格なシャリア法の導入を掲げ、影響力を拡大しました。

1996年にはカブールを掌握しましたが、シャリア法に基づく厳しい罰則や女性の人権制限、文化の破壊行為などを行い、国際的な非難を浴びました。

2001年には、アメリカ主導の軍事作戦により政権を追われましたが、2018年からアメリカとの和平交渉を開始し、米軍撤退と引き換えに、米軍への攻撃停止などを約束しました。

しかし、実際に攻撃を続け勢力を拡大し、2021年の米軍撤退に伴い主要都市を制圧、カブールを掌握し政権を奪還しました。

うーん、歴史って本当に複雑ですね。タリバンの出現背景には、いろんな思惑が絡み合ってるんだなあ。

タリバンとアルカイダの複雑な関係

タリバンとアルカイダの関係は、国際テロ対策においても重要な視点です。

両者の関係は、歴史的にも深く結びついています。

アルカイダ最高指導者、タリバン新指導者に忠誠誓う写真枚国際ニュース：

公開日:2016/06/12

✅ アルカイダ最高指導者ザワヒリ容疑者が、タリバン新指導者アクンザダ師に忠誠を誓うメッセージを発信した。

✅ ザワヒリ容疑者はアクンザダ師を「信仰者の首長」で「正当な」カリフと呼び、ジハードでの忠誠を誓った。

✅ アルカイダはISと対立する一方で、タリバンとは連携し、アフガニスタンでの活動を継続している。

さらに読む ⇒アルカイダ最高指導者、タリバン新指導者に忠誠誓う写真枚国際ニュース：出典/画像元: https://www.afpbb.com/articles/-/3090176

アルカイダとの関係は、タリバンにとって大きな問題ですね。

国際社会からの圧力と、国内の安定化との間でジレンマがあるように感じます。

タリバンの政権奪還後、長年同盟関係にあるアルカイダとの関係が再び注目を集めています。

両組織は、アルカイダの指導者によるタリバン指導者への忠誠の誓い「バイア」によって結びついています。

2001年の9.11テロ後、タリバンはオサマ・ビンラディンの身柄引き渡しを拒否し、アメリカ主導の連合軍の侵攻を招きました。

ビンラディンの死後、アルカイダのアイマン・アル・ザワヒリはタリバンのオマル師に忠誠を誓い、2014年にISがカリフ制国家を樹立した際にも更新されました。

しかし、2015年にオマル師の死が発表され、ザワヒリは後継者マンスール師に新たな忠誠を誓い、国際的な聖戦を行うことを表明。

タリバンはアフガニスタン国内のイスラム統治と隣国との関係正常化に焦点を当てており、その目標は異なっています。

2016年にマンスール師が死亡し、アクンザダ師が最高指導者になると、タリバンはザワヒリからの新たな誓いを公に認めず、否定もしませんでした。

タリバンは、アルカイダとの結びつきによって強硬派ジハーディストからの信頼性を高めている一方で、政権を握った今、アルカイダへの忠誠心は国際的な圧力や、アフガニスタンの安定、国際的な承認など、様々な課題との間で葛藤を生む可能性があります。

タリバンとアルカイダの関係、なんだかすごく複雑ですね。歴史的な背景とか、それぞれの思惑とか、よく整理しないと理解できないですね。