JR留萌本線廃止で変わる留萌市の未来? 交通網はどうなるのか?廃線後の交通手段と地域への影響
かつて石炭と漁業で栄えた留萌本線。廃線決定の裏には、人口減少と高規格道路の開通という現実が。2026年、その歴史に幕が下り、バス運行へ。地域住民の足を守るため、代替交通の整備が進む。廃線は地域の変化を象徴。未来への希望を乗せ、新たな交通網が動き出す。
💡 JR留萌本線は、2026年に全線廃止が決定。沿線自治体による存続努力も実らず。
💡 廃止後は、バスなど代替交通手段が導入。持続可能な交通網構築が課題。
💡 地域社会への影響と課題も。新たな交通体系への移行が重要。
いよいよChapter-1では、廃線に至ったJR留萌本線の現状と、その背景について詳しく見ていきましょう。
留萌本線の廃止:時代を反映した決断
留萌本線はなぜ廃止されることに?
利用者減と道路開通
深川・留萌間のJR留萌本線は、2026年に全線廃止予定。
沿線自治体の努力も実らず、時代と共にその役割を終えようとしています。
公開日:2022/11/02

✅ JR留萌本線は、深川と石狩沼田を結ぶ全長約14kmのローカル線で、2016年12月に留萌~増毛間が廃止、2023年3月に石狩沼田~留萌間が廃止され、残る線区も2026年に廃止されることが決定しました。
✅ 沿線自治体は、JR北海道による廃止提案を受け、2017年に「北空知JR留萌本線問題対策会議」を、2018年に「留萌本線沿線自治体会議」を設置し、運行時間の見直し、自転車持ち込み規制緩和、貨客混載事業の実施など、16項目の利用促進策を検討しましたが、乗車人員や輸送密度は改善しませんでした。
✅ 一方で、留萌本線と並行する高規格幹線道路「深川・留萌自動車道」が2019年度に全線開通したことで、鉄道の価値が低下したため、沿線自治体は、他の交通機関との代替も含め、地域における検討・協議を進めていく方針を立てています。
さらに読む ⇒鉄道協議会日誌赤字ローカル線の廃止を防ぐためにできること出典/画像元: https://tetsudokyogikai.net/jr/rumoi留萌本線の廃止は、利用者減少と高規格道路の開通によるものでした。
沿線自治体は存続へ向け尽力しましたが、コロナ禍の影響もあり、最終的に廃止が決定しました。
その経緯と、地域への影響について見ていきましょう。
留萌本線は、深川と石狩沼田を結ぶ全長約14kmのローカル線でした。
かつては、石狩沼田から先まで鉄道が続いていましたが、利用者が極端に少ないことから2016年12月に留萌~増毛間が廃止に、2023年3月には石狩沼田~留萌間が廃止になりました。
残る線区も、2026年に廃止されることが決定しました。
JR北海道が2016年11月に「当社単独では維持することが困難な線区」として留萌本線を公表したことを受け、沿線自治体は存続に向けて協議会を設立し、利用促進策を検討してきました。
しかし、コロナ禍の影響もあり、乗車人員や輸送密度が改善することはありませんでした。
一方、留萌本線と並行する高規格幹線道路「深川・留萌自動車道」が2020年3月に全線開通したことで、鉄道の価値が低下し、廃止が決まりました。
留萌本線は、沿線自治体の努力にもかかわらず、利用者の減少と高規格道路の開通により、その役目を終えようとしています。
なるほど、ローカル線の廃止は、やはり利用者の減少と道路網の発達が大きな要因なのですね。地方の交通事情は、どこも似たような問題を抱えているのかもしれませんね。
留萌市の新たな章:鉄道の廃止と未来への展望
留萌本線廃止後、留萌市はどのように変化していくのか?
バス路線が導入され、発展へ
2023年3月末に留萌~石狩沼田間が廃止され、残る石狩沼田~深川間も2026年3月で廃止が決定。
代替交通の導入と、今後の留萌市の未来への展望について見ていきましょう。

✅ 2023年3月末に留萌本線・留萌~石狩沼田間が廃止され、残る石狩沼田~深川間も2026年3月廃止が決定。廃止に伴い、路線バスと都市間バスが鉄道の代替交通として運行される。
✅ 路線バスは、コロナ禍の影響もあり、運行本数が減少し、苦境が続いている。都市間バスは、留萌から深川・滝川への区間利用が可能となり、鉄道の代替手段として利用しやすい。
✅ 留萌駅は廃止され、解体される予定。市では、老朽化した市役所や中央公民館などを一体化し、避難所・防災機能を兼ね備えた複合施設の構想を検討している。一方で、複合施設への交通拠点については具体的な検討は進んでいない。
さらに読む ⇒ニュース出典/画像元: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/cad48f4a8c2e4de140368d8ad74249de360e3957留萌本線の廃止に伴い、路線バスと都市間バスが代替交通として導入されます。
留萌市では、防災機能を兼ね備えた複合施設の建設も検討されています。
鉄道の廃止は寂しいですが、新たな交通手段の導入によって、留萌市の未来がどのように変わるのか、注目していきましょう。
2023年3月末に留萌~石狩沼田間が廃止されたJR留萌本線は、残りの石狩沼田~深川間も2026年3月で廃止となります。
留萌市は人口減少と営業係数の悪化により、鉄道の維持が困難な状況でした。
廃止に伴い、路線バスと都市間バスが新たな交通手段として導入されます。
路線バスは、留萌~旭川間を結ぶ「留萌旭川線」が5往復運行されますが、コロナ禍の影響もあり、運行本数は減らされています。
都市間バスは、留萌~札幌間を結ぶ「高速るもい号」が1日7往復運行され、深川や滝川への区間利用も可能です。
留萌駅は廃止され、解体される予定ですが、市役所や中央公民館などとともに、防災機能を兼ね備えた複合施設への改修が検討されています。
一方、道の駅るもいは、留萌市の中心的な観光拠点として機能し、今後の発展が期待されています。
廃止された留萌本線は、かつて石炭・漁業の拠点として栄えた留萌市の歴史を象徴するものでした。
鉄道の廃止は、地域の衰退を象徴する出来事ですが、新たな交通手段の導入によって、留萌市の未来がどのように変化していくのか注目されます。
地方の駅が廃止されていくのは寂しいですが、複合施設への改修など、前向きな動きもあるんですね。新しい交通手段が、どのように地域を活性化させるのか、期待したいですね。
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JR留萌本線廃止後の代替交通、バスで深川~石狩沼田間を強化!速達便も登場。持続可能な公共交通目指し、運行本数や路線を見直し。地域と連携し、新しい交通の形を模索。