WTO漁業補助金協定とは？海洋資源を守る国際的な取り組みについて解説？20年以上の議論を経て実現！WTO漁業補助金協定
20年以上の議論を経て、WTOが漁業補助金協定を締結！海洋資源を守り、食料安全保障を高める画期的な一歩。有害な補助金を禁止し、持続可能な漁業を促進。IUU漁業や乱獲を抑制し、海洋生態系を守ります。世界が注目するこの協定は、SDGs達成にも貢献。今後の動向から目が離せません。
交渉の道のりとSDGsの影響
漁業補助金交渉、合意に至るまでの最大の転換点は？
SDGsでの過剰漁業補助金禁止です。
次に、協定が実現するまでの道のりと、国連の持続可能な開発目標（SDGs）との関連性を見ていきましょう。
特に、SDGs14「海の豊かさを守ろう」との繋がりは重要です。
公開日:2025/06/11
✅ SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」は、海洋汚染、生態系の変化、海面上昇といった問題を解決し、持続可能な海を保全するための目標であり、漁業や水産資源の持続可能な管理なども含まれる。
✅ 目標14には10個のターゲットがあり、海洋汚染の削減、海洋生態系の保護、海洋酸性化への対処、漁獲の規制、海洋保護区の設置などが含まれている。
✅ 企業や個人がSDGs達成に貢献するためには、これらのターゲットを参考に、自社の取り組みを検討することが推奨されている。
さらに読む ⇒世界と日本の課題とは出典/画像元: https://sdgs.media/blog/16862/SDGsとの関連性も踏まえて、この協定の重要性を改めて認識しました。
長い交渉の末に実現したことも、重みを感じます。
この協定が実現するまでの道のりは長く、決して平坦ではありませんでした。
2001年からのドーハ開発アジェンダの一環として漁業補助金交渉が行われてきましたが、交渉は難航し、2013年のバリ・パッケージでも規制は除外されました。
しかし、2015年に採択されたSDGsにおいて、過剰漁業やIUU漁業につながる補助金の禁止（SDG14.6）が盛り込まれたことを受け、交渉は再び活発化しました。
その後、2016年から2017年にかけて新たな提案が示され、今回の合意へと繋がりました。
SDGsとの連携は、素晴らしいですね！ 世界が同じ目標に向かって進んでいるということを実感できますね。
協定の現状と日本の対応
日本の水産予算は？協定違反の可能性は？
3201億円。違反の可能性は低い。
この章では、協定の現状と日本の対応について詳しく見ていきます。
漁業補助金の問題点、日本の水産予算への影響、そして今後の課題について解説します。
✅ 世界の水産業は年間350億ドルの政府からの補助金を受けており、その大部分が漁獲能力拡大に充てられ、乱獲につながる可能性がある。
✅ 補助金は、漁獲能力拡大、有益なもの、両義的なものの3種類に分類され、特に漁獲能力拡大のための補助金（燃料税控除など）が問題視されている。
✅ 補助金は漁業の存続を助ける一方で、資源の持続可能性を損なう可能性があり、漁業の生産性が資源の状態に左右されるという特殊性も考慮すべきである。
さらに読む ⇒Nereus Program出典/画像元: http://archives.nereusprogram.org/ja/ask-an-expert-why-is-the-global-fishing-industry-given-35-billion-in-subsidies-each-year/漁業補助金の現状と、日本への影響について理解を深めることができました。
資源管理と漁業振興の両立が課題ですね。
日本を含む加盟国は、この協定の批准を進めており、2026年の次回閣僚会議までに全加盟国の批准を目指しています。
日本は、国内の資源管理が適切に行われる限り、現在の水産予算が協定に違反する可能性は低いと見られています。
しかし、過剰漁獲につながる補助金の規制に関する議論は今後も継続するため、日本の水産予算や漁業補助金が漁業振興や資源保全にどのように貢献しているか、詳細な検証が求められています。
現時点の日本の水産予算は、当初予算と補正予算を合わせて3201億円です。
また、今回の合意では、途上国の特別待遇については結論が出ず、4年以内に完全版の協定が成立しなければ自動的に廃止されるという条件付きである点も留意が必要です。
日本の水産予算についても触れられて、より身近な問題として考えることができました。今後の動向に注目したいです。
協定の意義と今後の展望
海洋保護の協定で、何が期待されている？
海洋資源の持続可能性向上と発展です。
最後に、今回の協定の意義と今後の展望についてまとめます。
海洋資源の持続可能性、食料安全保障、そして今後の課題について触れていきます。
公開日:2025/09/16
✅ 世界貿易機関（WTO）の漁業補助金協定が発効し、海洋魚類資源の枯渇につながる有害な補助金を抑制し、環境持続可能性を重視する多国間協定となりました。
✅ 同協定は、違法・無報告・無規制（IUU）漁業への補助金、乱獲された資源に対する補助金、公海での無規制漁業への補助金を禁止し、開発途上国への技術支援も行うための基金が設立されました。
✅ 協定は、将来世代のための海洋資源保全と漁業コミュニティの持続可能な発展を目指し、各国が協力して有害な補助金の削減に取り組むことを期待しています。
さらに読む ⇒金融・投資メディアHEDGE GUIDE出典/画像元: https://hedge.guide/news/wto-fisheries-subsidies-agreement-enters-force-202509.html今回の協定は、海洋資源保護に向けた大きな一歩ですね。
今後の進展に期待し、私たちもできることを考えたいと思います。
今回の協定の発効は、海洋資源の持続可能な利用に向けた多国間主義による環境保護の重要な一歩です。
食料安全保障と数億人の生計に直結する海洋資源の保全と、漁業に依存するコミュニティの持続可能な発展の両立が期待されます。
WTO事務局長は、この協定が、貿易が人々と地球の両方に役立つことを示し、加盟国の協力と共同責任の重要性を強調しました。
今後は、この協定が、海洋資源の持続可能性の向上に貢献することが期待されます。
この協定が、持続可能な社会への実現に貢献してくれることを願っています。海の資源を守ることは、未来への投資ですね。
今回の記事を通して、WTOの漁業補助金協定の重要性を理解していただけたと思います。
海洋資源の保護は、私たちの未来にとって非常に重要な課題です。
本日はありがとうございました。
💡 WTOの漁業補助金協定は、海洋資源の持続可能な利用を目指し、有害な補助金を抑制します。
💡 協定は、IUU漁業や乱獲された資源に対する補助金、公海での無規制漁業への補助金を禁止します。
💡 今後は、海洋資源の持続可能性の向上に貢献することが期待され、各国の協力が不可欠です。
